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なにはともかく、やってみよう!?
TRPG版『無限のファンタジア』の体験日記です。
登場人物の紹介は
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第24話
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△月●日
ひょんな事でGMをやることになった僕。
あたふたしながらも、妹に教えてもらいながら、シナリオを完成させたんだ。
それが嬉しくて、つい美咲ちゃんに報告メールを送ってみたり。
そんなこんなしているうちに、いつの間にか、セッション前日になっていた。
『お兄ちゃん、準備するものは分かっているよね? まずは完成させたシナリオ』
チャットで教えてくれた、妹の言葉を思い出しながら、一つずつ確認していく。
シナリオをまとめたノート、よしっ!
『20面ダイスを人数分用意すること』
ダイスもさっき、買って来た。少し余裕を持って買ってきたから、1個くらいなくなっても大丈夫だ。
『キャラクターシートや旅団シート、レファレンスシートとかのシート類も余分にコピーするのを忘れないでね』
これもダイスを買ってくるついでに、コピーしてきた。さすがに高いからカラーコピーはできなかったけどね。ちゃんと多めにね。
キャラクターシートのほかにも、能力値の決定表とか、初期装備など、キャラクター作成に必要な部分のページもコピー済み。特に種族や冒険者クラスの表は見た目が大切だと思うから、そこだけカラーコピーだ。これで、ルールブックの取り合いにもならないだろうし、やりたい種族やキャラクターを並べて選べる事が利点だ。これで初心者でもキャラクター作りが円滑に行えるだろう。
………とはいっても、これも妹から教えてもらった事なんだけどね。
『お菓子とか飲み物もチェックすること』
これは友達に頼んである。ちゃんと手や机を汚さないものにしろって説明しておいたから、大丈夫だろう。
『筆記用具も不可欠だよ。ボールペンとかじゃなくて、鉛筆とかシャープペンシルとかと消しゴムが必要だからね』
忘れてきた友達の為に、何個か用意しておいた。
『そうそう、メモ帳とか手元でメモできるものを用意しておく事。イニシアチブをメモしたり、敵のHPを書き込んだりするの』
これも家にあったものを、ちょっと拝借してきた。まあ、シナリオのノートにもまだメモできるし、使わないかもしれないけど、用意しておくだけでも安心だよな。
『持っているならマスタースクリーンっていう、手元を隠してくれるツイタテみたいなのもあると便利だよ』
シナリオを周りのプレイヤーに見せない為のものだそうだ。そうだよな。この先なにがあるのかとか、やっている途中で、わかってしまったら、楽しいものも楽しめなくなってしまう。
残念ながら、僕はマスタースクリーンを手に入れる事はできなかったが、妹はルールブックやノート、バインダーなどを立てておく事でも代用できるといっていた。当日は厚くて丈夫なバインダーを替わりに立てておこう。
『最後に忘れちゃいけないのが、ルールブック。データを全て覚えるのは大変だけど、どのルールやチャートが何処にあるのかだけでも把握しておくといいよ』
ルールブックにはあらかじめ付箋をつけておいた。これで、何がどこにあるのかすぐに分かる。それと……妹とシナリオを作っていて、便利だなと思って上級ルールブックも手に入れていた。今回は使わないので、上級ルールブックはセッションが終わったら、じっくりゆっくり読みたいと思う。
うん、これで準備は終了、後は当日を待つのみか………。
な、なんだかドキドキしてきたな。
いつものメールチェックをすれば、少しは落ち着くかな?
そう思って、僕はその日受信したメールを見始めた。
え?
僕は思わず自分の目をこすった。
ついでにほっぺたもつねってみる。
「いたっ!」
………ゆ、夢じゃない!?
な、なんと、そこには美咲ちゃんのメール!
し、しかも………。
『シナリオ完成おめでとう。初のGMですってね。もしよかったら、私もセッションに入れてくれないかしら? もちろん、プレイヤーとして』
がん。
思わず、机に足をぶつけてしまった。いたたたた。
と、とにかく、こ、これって、美咲ちゃんも参加したいってことだよな。
今回来るメンバーは4人だし、1人増えても平気だと思うけど……い、急いで皆に電話して聞かないとっ!
僕は急いでメンバー全員に連絡を取り、OKをもらった。
というか、女の子がメンバーに加わるっていったら、即OKだった。
……別の意味でちょっと心配になったけど。
メンバー全員からOKが取れて、来てもいいというメールを、すぐさま美咲ちゃんに報告。
すると、すぐに返事が来た。
『ありがとう、嬉しいわ。詳しい日時や場所も後で教えてね。当日、楽しみにしているわね』
こ、これで美咲ちゃんも遊びに来る事が決定っ!!
そ、そういえば……美咲ちゃん、うちに来るのは初めてなんじゃないか?
いやいや、妹以外の女の子を部屋に入れるのは、は、初めてかもっ!?
僕はあたふたと、部屋の掃除も始めた。
いや、綺麗にしていたつもりだったけど、やっぱり……ね。
いろいろとしまっておかないといけないものだってあるし………。
ばたばたと片付けも終了。
気づけばいい時間になっていた。
ううう、何だかさっきよりも余計に緊張しているような気がする……。
美咲ちゃんの前でヘマしませんようにっ!
そう、いるかどうかもわからない神様に祈って、僕は眠ったのだった。
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第23話 〜ドキッ! 初めてのGM〜
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